Podcast#6 配信のおしらせ
ToriiのPodcast
「ぽんと、とぶ — 静かな声と社会をつなぐPodcast」
エピソード #6 を配信しました。
このPodcastは、Torii代表・清水友美とナビゲーター行政杏奈が、
社会の中で見過ごされがちな声やまなざしにそっと耳を澄まし、
そこからひろがる問いや希望を語り合う番組です。
これまでの配信
#0 「ぽんと、とぶ」ってどんな番組?(導入回)
団体の成り立ちや番組名に込めた想いを語ります。はじめての方に向けて、番組の背景と静かな声に耳を澄ます対話の時間をお届けします。#1 「難民」という言葉に私たちは何を押し込めているのか?
「難民」や「被害者」などのラベルの裏に隠れた、一人ひとりの声や関係性を見つめます。ドキュメンタリーに登場した語り手・ハッサンの変化を手がかりに、“聞く”とは何かを問い直します。#2 「声が届かない場所で声を出すってどういうこと?」
声が届かない背景にある構造や壁、そしてそれでも声をあげる人々のまなざしを見つめます。「声を出す」という行為の奥にある葛藤と可能性について対話します。#3 戦後80年─戦争から生まれた分断と、そこからの癒しやつながり直し
戦後80周年を記念して、戦争から生まれた分断と、そこからの癒しやつながり直しを見つめます。#4 援助される存在から発信する存在へ─オーナーシップとエクイティ
支援の現場で固定化しがちな「援助する側/される側」の関係を見つめ直し、インドでの事例を通じて、ソーシャルワーカーの痛みとサバイバーの主体性から「声の対等性(エクイティ)」とオーナーシップによる関係性の再構築を問い直す対話をお届けします。#5 特別編 part 1 ― Toriiとの出会い、そしてボランティアとして体感した現場 (ゲスト:日経アジア編集者・黒沼勇史さん)
#5 特別編 part2ーロヒンギャ難民の動かぬ現実 ― 日本・マレーシア・バングラデシュをむすぶ(ゲスト:日経アジア編集者・黒沼勇史さん)
9月第2週にマレーシア・クアラルンプールで行われたロヒンギャ難民の実態調査をもとに、日経アジアの編集者であり、現在Toriiでボランティアをしてくださっている黒沼勇史さんをゲストにお迎えしました。
#6
今回は、「ドラマトライアングル」というフレームワークを手がかりに、私たちが日常や社会の中で無意識のうちにとっている「ポジション」について語り合いました。
被害者、加害者、救済者――この三つの役割は、対人関係や組織、そして社会構造のなかで、知らず知らずのうちに私たちを動かしています。
「助けたい」という気持ちが、いつのまにか他者を弱い存在として扱っていないか。
「被害者」という言葉の裏に、自分を縛る物語が潜んでいないか。
「悪者」を作ることで、私たちは何から目をそらしているのか。
ナビゲーターの行政杏奈と清水友美が、自らの経験や日々の現場での実践を通して、このトライアングルを“内面の構造”としてひもときます。
社会の変化を語る前に、自分の中の「小さなドラマ」を見つめ直す――そんな静かな時間をお届けします。
ことばの水脈コーナー【ドラマトライアングル】
※テーマに関連する言葉(例:レジリエンス、正義、差別、境界など)をひとつ取り上げて、その語源や歴史、文脈、誤解されやすい点などを簡単にひもとくコーナーです
この概念は心理学者スティーブン・カープマンによって提唱されたもので、ドラマトライアングルとは、人間関係を3つの典型的な役割(加害者・被害者・救済者)にあてはめて理解するフレームワークです。この三角形の構造は、個人の日常のやり取りだけでなく、組織や社会の大きな関係性にもあらわれます。
特に職場のように緊張感のある場面では、発言の端々がこのドラマトライアングルの特定のポジションにはまり、関係性の循環に吸い込まれていきます。そして、一度誰かがポジションを取ると、他の人のポジションも自動的に決まってしまう。気づかないうちに、その場の関係性のフレームワークに引き込まれてしまうのです。
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