Podcast#5 配信のおしらせ
ToriiのPodcast
「ぽんと、とぶ — 静かな声と社会をつなぐPodcast」
エピソード #5 を配信しました。
このPodcastは、Torii代表・清水友美とナビゲーター行政杏奈が、
社会の中で見過ごされがちな声やまなざしにそっと耳を澄まし、
そこからひろがる問いや希望を語り合う番組です。
これまでの配信
#0 「ぽんと、とぶ」ってどんな番組?(導入回)
団体の成り立ちや番組名に込めた想いを語ります。はじめての方に向けて、番組の背景と静かな声に耳を澄ます対話の時間をお届けします。#1 「難民」という言葉に私たちは何を押し込めているのか?
「難民」や「被害者」などのラベルの裏に隠れた、一人ひとりの声や関係性を見つめます。ドキュメンタリーに登場した語り手・ハッサンの変化を手がかりに、“聞く”とは何かを問い直します。#2 「声が届かない場所で声を出すってどういうこと?」
声が届かない背景にある構造や壁、そしてそれでも声をあげる人々のまなざしを見つめます。「声を出す」という行為の奥にある葛藤と可能性について対話します。#3 戦後80年─戦争から生まれた分断と、そこからの癒しやつながり直し
戦後80周年を記念して、戦争から生まれた分断と、そこからの癒しやつながり直しを見つめます。#4 援助される存在から発信する存在へ─オーナーシップとエクイティ
支援の現場で固定化しがちな「援助する側/される側」の関係を見つめ直し、インドでの事例を通じて、ソーシャルワーカーの痛みとサバイバーの主体性から「声の対等性(エクイティ)」とオーナーシップによる関係性の再構築を問い直す対話をお届けします。
#5 は特別編
今回は、日経アジアの編集者であり、Toriiで初めてボランティアとして関わってくださっている黒沼勇史さんをゲストにお迎えしました。
エピソードは、Part 1・Part 2の二部構成です。
10/4 Sat 配信:Part 1では、2012年の清水との出会いをきっかけに「インド人身売買」を軸に取材されてきた黒沼さんの取材エピソードや、実際にToriiの現場を体感して感じたことを伺いました。
10/11 Sat 配信:Part 2では、日本(館林)、マレーシア(クアラルンプール)、バングラデシュ(コックスバザール)の3拠点をめぐるロヒンギャ難民の実態調査をもとに、黒沼さんが現場で直面した「難しさ」と「葛藤」を語っていただきました。
なお、時間の都合上、今回のPodcastでは調査の詳細まではカバーできていません。調査内容は近日中に公式ウェブサイトで公開予定です。
また、もしリスナーのみなさまからご希望をいただければ、より詳しく「ロヒンギャ難民」にフォーカスしたPart 3の特別編も検討しています。
ことばの水脈コーナー【ロヒンギャ】
※テーマに関連する言葉(例:レジリエンス、正義、差別、境界など)をひとつ取り上げて、その語源や歴史、文脈、誤解されやすい点などを簡単にひもとくコーナーです
ロヒンギャはミャンマー西部ラカイン州を主な故郷とする人々ですが、1982年の国籍法によって市民権を奪われ、無国籍の状態に置かれてきました。長年差別や迫害を受け、特に2017年の大規模な弾圧以降、多くが国外に逃れることを余儀なくされています。
現在150万〜200万人が国境を越えて暮らしており、その多くはバングラデシュ・コックスバザールの世界最大級の難民キャンプに滞在しています。教育や医療が不足し、過密な環境の中で厳しい生活を送っていますが、それでも家族を支え合い、未来を切り開こうとしています。
また、マレーシアにも約12万人のロヒンギャが暮らしており、難民条約に未加盟のため「難民」として法的に認められず、公的保護が限られる中で暮らしています。ここで暮らす多くの人は第三国への定住手続きを待ちながら、不安定な状況のなかで日々の生活を築いています。
日本に暮らしているロヒンギャの人たちは、公式な数字はないようですが、これまでのヒアリングからおよそ400人くらいいらっしゃるとToriiでは理解しており、、群馬県館林市にその多くが住んでいます。日本は難民条約批准国でありながら、難民認定の審査は非常に厳しく、アメリカでは難民認定率が34%、イギリスは71%に比べわずか2.5%です。したがって、難民認定だけではなく、特定技能や特別活動などのビザで日本で暮らしているロヒンギャの人たちもいます。
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